岡山理科大学 教育学部

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インタビュー18 坂本 南美

 坂本先生は、兵庫県内の公立中学校で英語を教えながら、教師の職能発達について研究と実践を重ねて来られました。そんな先生に、受験生の皆さんへのメッセージを頂きました。



interview-18-2坂本 南美

兵庫教育大学大学院 修士課程 修了 修士(学校教育学)
専門は英語教育。
兵庫県内の公立中学校教諭のかたわら、各地で中・高の英語教育関連の講習会講師などを務める。
平成29年4月より、教育学部中等教育学科 英語教育コース 准教授。

理論と実践を往還する力:その行き来から見えてくるもの

 大学ではまず、英語授業に必要な理論や学問的知識を、様々な角度から捉えながら学んでいきましょう。英語教師となるための礎を、丁寧に積み上げていきます。その上で、理論と実際の授業実践とをつないでいくことの重要性を経験していきましょう。
 あるアプローチによると、英語学習の基本はinput→intake→outputと言われます。ではその流れを、50分の中学校や高等学校での授業に、どのように組み込んでいきましょうか。生徒たちの興味を保ちながら、どうoutputまで展開していきましょうか。inputでの工夫は?ICTを活用するタイミングは?intakeの方法は?生徒のoutputをどのように評価する?授業の流れの中で生徒同士が学び合う空間をどう創る?
 気をつけておかなければならないのは、自分が採用する指導法の意図するところが何で、どんな力をつけたいのか。なぜその力がつくと見込まれるのか。その指導法を使用する上での注意すべき点は何か、弱点は何か、どんな副産物が想定されるかといったことを、自分のものとして理解しておくことです。ドリル練習がよくないとは一概には言えませんし、スピーチやディベートもやればいいというものではありません。教師の采配によって、指導法や理論を、目の前にいる自分の生徒たちになじませていく力。それらを使って生徒たちの英語力を総合的に伸ばす力。英語だけでなく、他者も大切にする心も育てていく力。それが学校教育の素晴らしさであり、英語教師としての教師力ではないでしょうか。
 岡山理科大学では、理論と実践とを丁寧に行き来する体験を通して、教師に必要な知恵を養い、実際の教育現場に出たときに生徒たちを育てていける十分な力を伸ばしていきます。


わかることより、わからないことに挑戦する力

 今日、本格的に地球規模の文化交流が活発化し、英語教育へのニーズが高まっています。そんな中、英語教師に求められる力はますます多様化しています。
 岡山理科大学では、英語学・英米文学・異文化間教育学・英語科教育学のそれぞれの専門分野が、その独自性を保ちながらも学際的に協力し、協働的に英語教育の諸問題に取り組んでいきます。学生の皆さんは、ぜひ自分の専門分野を主体としながら、異なる分野からの視野も広げていってください
教室は、人と人との営みの場所です。そこで行われている英語の授業は、英語学的な知識、英文学を読み解く力、異文化理解の視点、また、人と人とがその関係性の中で作り上げる社会文化的な空間など、いろいろな要素が複雑に絡み合ってできています。それらを統括しながら、そこにはたったひとつの「真」があるという捉え方ではなく、そこにいる教師と生徒の営みの中で、多面的な視点を持って授業を創造していくことが必要です。教師が、自分の専門分野を軸としながら、わからないことや未知に対する挑戦を肯定的に捉え、自らも成長し続けようとする教室では、生徒たちもその姿から多くのことを学びます。岡山理科大学では、「探究ゼミ」「英語探究」など特色ある授業を通して、自ら学び、未知への挑戦を重ね、成長していく教師を育てていきます。

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