岡山理科大学 教育学部

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インタビュー06 河原 修一

 今回は、中等教育学科国語教育コースで日本語学を担当される河原先生に、国語教育コースでの学びについて聞きました。

河原 修一河原 修一

宇都宮大学大学院 修士課程 修了 教育学修士
専門は日本語学・表現学。
栃木県立高校教諭、栃木県教育委員会事務局指導主事・管理主事を経て、島根県立大学短期大学部教授(総合文化学科長、図書館長)となる。その間、高知大学人文学部、島根大学教育学部の非常勤講師、米国セントラル・ワシントン大学外国語学部の交換教授を務める。現在、岡山県立大学大学院デザイン学研究科非常勤講師。
 平成28年4月、教育学部中等教育学科国語教育コース教授(学科長、国語教育コース長)。

日本語学:文学作品から日本語表現を読み解きます

 私の専門は日本語学です。『日本語心象表現論』『日本語心象意味論』などの著書があり、こころのすがた・かたちをことばにするプロセスを考察しています。小・中学生の日記、手紙、詩、創作や宮沢賢治の心象スケッチ、金子みすゞの童謡詩、八木重吉、中原中也の詩、吉本ばなな、村上春樹の小説などを言語資料として取り上げています。文学作品の読解にも資する心象の表現や意味を探究しています
 岡山理科大学教育学部では、「日本語学概説」「日本語文法」「日本語史」「日本語表現」「国語科内容論」「国語科教材分析・開発演習」などの科目を通じて、ことばの研究だけでなく、表現論、文学研究についても、アドバイスしたいと思います。 

様々な角度から「日本語」を眺めてみよう

 「木を見て森を見ず」「群盲象を撫づ」ということわざがあります。一つの方向からだけでなく、様々な方向からものごとを観ることで全体のすがたがわかります。日本語は英語と比較すると、そのすがたがよくわかりますが、現代文には古文漢文から受けた影響が色濃く残っています。
 また日本語には内的視点によって自分の想いをあらわす「つらい」、外的視点によって他者への想いを示す「かわいそうだ」「気の毒だ」という言葉の使い分けがあるのも特徴です。

言葉のルーツをたどってみよう

 「おもむく」という言葉があります。原義は「面向く」(顔が向く)です。漢字を宛てて、「赴く」(ある方向に顔が向いて出かける)になります。「おもむき」は「おもむく」の動詞連用形が名詞になった言葉で、原義は「面向き」(顔が向くこと)です。漢字を宛てて、「趣」(風情のあるものごとに顔が向くこと)になります。

 「概念」という言葉があります。明治時代の初めに、日本人が英語“conception”を漢語で訳しました(漢訳語といいます)。「概念」を訓読(和語で訳すこと)すると「おほむねのおもひ」(だいたいの想い)となります。 “conception”は“conceive” (妊娠する)の名詞形です。「概念」の原義は「心の中に想いをはらむこと」です。

探究の面白さを味わってみよう

 「象は鼻が長い。」「僕はうなぎだ。」(食堂での注文)「一人伊豆の旅に出てから四日目のことだった。」(川端康成『伊豆の踊子』)などの文は、英文法の〈主語‐述語〉構文では説明がつかない面白さを持っています
 例えば夏目漱石『こころ』を「お嬢さん」を主人公にしてみたら、どんな人間関係(母と娘の関係)が見えてくるでしょうか。
 こんな風に、様々な不思議について探り究め、「面白し」(原義は顔が輝くさま)と感じ、将来の子どもたちに伝えましょう。

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