岡山理科大学 教育学部

教員インタビュー教員インタビュー

インタビュー14 井本 美穂

 14回目に登場の井本先生は、音楽科教育・ピアノレッスンなどを担当されます。今回は、小学校における音楽教育の意義や教育学部での学びについて語って頂きました。

井本 美穂井本 美穂

広島大学大学院 修士課程 修了 修士(教育学)
専門は音楽教育。
広島県内の中学・高校・短大の非常勤講師の後、翻訳業等に携わる。
比治山大学・鈴峯女子短期大学非常勤講師を経て広島大学大学院教育学研究科博士課程在籍中。
平成28年4月より、教育学部初等教育学科専任講師。

子どもと音楽を楽しめる先生になろう

 小学校での音楽の授業といえば、どんなことを思い出すでしょうか。合唱合奏をしたり、いろいろな音楽をいたり創作するなど、様々な形で音楽を楽しんだと思います。音楽科は、音をとおして自分をのびのびと表現することと、人と人とを穏やかにつなぐという大きな特徴をもっています。こうした子どもの音楽活動を最高の体験にするためには、指導する教員が共に音楽を楽しみつつ、適切なサポートをすることが大切です。そして、適切なサポートをするためには、音楽に関するベーシックな知識と実技力を備えていることが必要となります。

実践的に学ぶ

 「初等音楽科内容論」では、基礎的な音楽理論について、小学校の実際の音楽授業に活かせるよう、遊びやゲームを交えて学んでいきます小学校現場で必要とされるピアノ実技については、「ピアノ奏法」で、個別レッスンとあわせて、ML教室で自主学習をしたり友達と連弾するなどしてスキルを磨きます。また、教員には子どもや保護者、地域の人など様々な人と円滑に関わりあうためのコミュニケーション力が必要です。音楽科の授業は、コミュニケーション力の向上に役立ちます。合唱や合奏をする時には、人の発した音を聴き、それに自分の出す音を重ねて、ひとつの音楽を作っていきます。音楽科の授業では、相手を尊重しながら、自分の表現を工夫し、何度も試行錯誤して一緒に音楽を作り上げるなかで、コミュニケーション力を高めていきます

音楽をとおして人や世界を学ぶ

 音楽理論や実技の力をつけることに加えて、音楽することの根底にある、人間と音楽との関わりについて考えることも大切です。例えば、自分の好きな音楽について「なぜ自分はこの音楽に心が揺さぶられるのだろうか」と考えてみる、テレビで流れている音楽について「音を消して映像だけにすると、印象はどのように変わるだろうか?それはなぜだろう」と考える、「駅でもお店でも、様々な音楽が流れている。なぜこんなにも社会に音楽があふれているのだろう?他の国でも同じような現象が起こっているのだろうか」など。こうした疑問から、少しずつ、音楽の歴史や科学との関わり、さらに世界の音楽の探究へと視野を広げていくこともできます。音楽は、人間の様々な思考や感情、感覚、体験がたくさん詰められている宝箱のようなものです。学生の皆さんには、音楽について色々な視点から疑問をもち、それらを探究していくなかで、物事を多角的に理解する力を培ってほしいと思います。音楽をとおして、ぜひ創造性豊かな先生になってください。

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