准教授
子どもが泣いたり怒ったりといった情動表出は、時に厄介なものに思われるかもしれません。しかしながら、情動に関する研究では、あらゆる情動に機能的な意味があり、泣くことで他者の共感や援助を引き出したり、怒ることで大切なものを守ったりしていることがわかっています。大切なのは、単なる情動抑制ではなく、人間関係の中で豊かな社会情緒性を培っていくことです。
子どもたちの社会性と情動を育てるプログラムとして近年注目されている「社会性と情動の学習(SEL)」や、「コミュニケーション」、そして、自分自身の情動をポジティブにとらえるかネガティブに捉えるかという「情動への評価」などに着目し、研究を行っています。
人が学びを得て成長する姿はなんと興味深いものでしょう。子どもたちの成長をすぐそばで見守ることができる教育の仕事は、本当にすばらしいものだと思います。私も日々、成長していく学生さんの姿にエネルギーをもらっています。
子どもたちの心に寄り添い、成長を支えるための知識とスキルをぜひ一緒に学んでいきましょう。
臨床心理士・公認心理師として、小中学校(スクールカウンセラー)、医療機関などで臨床経験を積む。山梨英和大学助教、中国短期大学講師、准教授などを経て、令和6年4月より岡山理科大学教育学部初等教育学科准教授。
y-okumuraous.ac.jp